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日々骨董市へ。通うまで。⑦

 高校を卒業し18歳で上京し、大学で今のgaimgraphics / LIKE THISのメンバーに出会っていて今年で40歳になるので、なかなか長い付き合いになる。会社にするっていう話がでた時には、友達で会社を作ると絶対にうまくいかなくなるから、やめた方がいい。だったり、絶対にうまくいくわけがない。みたいな話をよくされた。周りを見渡してもそういったクルーできちんと法人化までしてやっている人が見当たらなかったので、きっとそういう事なのかもしれない。ぼくに関して言えば、そこに対して確固たる自信があった訳では無かったけど、まだ若かったこともあり、あまり深くは考えていなかった。なので、もし何かを始めるなら早い方がいいと思う。挫折したとしてもやり直しもきくしね。ぼくは(というかメンバーは)HIP HOPが好きで、HIP HOPはソロアーティストでも光るが、クルーがかっこいいとより輝くと思っている。90年代のHIP HOPはまさにそんな時代だった。2000年代に入るとクルーよりもソロアーティストがトレンドだったような気がしているが、今また90年代的なクルーやグループでイケているやつらが増えてきているような気がする。もちろん、「個」がもつ強度や個性がとても大切なのだが。

 話を古いものに戻すと、相変わらずフリマが好きでよく行っていたけど、ある時、例の高校からの友人から骨董市に誘われた。東京の各所でフリマのように毎月行われているらしい。その誘われた骨董市は世田谷区の世田谷線「上町」あたりで12月と1月のみ行われている「世田谷ボロ市」という骨董市だった。どんなものなのか全く想像がつかなかったが、とりあえず面白そうだったのと、自転車でもいける距離だったこともあり、行ってみることにした。着いてビックリだった。商店街の通りがずっーーと向こう側まで小さな露店のお店で埋め尽くされていて、人の数もすごかった。日本の古美術だけではなく、海外のアンティークやフリマっぽいお店、植物、食べ物と色々なお店があった。フリマののんびりした(朝は殺伐としてるけど)雰囲気とは違い、お祭り状態だった。実際に世田谷ボロ市は12月と1月のみ限定的に行われているから、お祭り的になるんだと思う。とにかく日本の古いものがたくさん集まっているのがとても新鮮だった。ただ、まだその段階ではそこまで日本のものには興味はなく、海外の古いものを見ていたと思う。

 昨日は節分だった。恵方巻きに関しては関東生まれなので正直未だにピンとこないが、豆まきはきちんと毎年家族で行っている。ということで、邪気は払い、福を家(内)に招いた。福を招くと言えば「招き猫」だ。これまた時代によって色々あるが、この素焼きでザラっとし、光をやわらかく反射する質感にサササと素朴に絵付けされた猫は庶民的でありとてもクールだと思う。

VINTAGE OBJECTS
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