古いものを集めるきっかけを振り返ってみると、高校生時代にフリーマーケットにはまり、栃木からわざわざ東京の代々木公園や明治公園(今は新国立競技場によってなくなってしまった)のフリマに朝早くから買い物に行っていた事が大きかったと思う。当時探していたのは古着かアメリカのフィギュアだったけど、とにかく友人と競うようにレアなものや破格なもの、自分の琴線に触れるものを見つけてはお店の人と交渉し、お金もないのでなるべく安く手にいれるという、「遊び」をしていた。お金が無かったからこそはまれたんだとも思う。東京に住んでからもその友人達とフリマで出店をして小遣いを稼ぐことを「遊び」としていた。
20代前半、その友人とお互いにまとまった休みがとれた事もあり、1ヶ月に渡ってヨーロッパをバックパックで巡る旅をした事がある。男なら憧れる例のアレだ。行ってみたかった美術館やギャラリー、有名なアンテナショップやクラブを回る事も目的だったけど、それ以上に海外の蚤の市へ行くのが僕らの大きな目的の一つだった。各都市で週末には有名なアンティークマーケットや蚤の市が開かれていて、事前に日本で調べていた情報を元に行ける範囲でかなり巡った。とはいえ、バックパック一つの貧乏旅行。そんなに物を持って旅する事は難しかった。当時すでにグラフィックデザイナーを目指していた事もあり、現地の美しい印刷物や古本など自分的なデザインにまつわるものを買った。ただ、紙は集まると重い。最終的にはむちゃくちゃ重いバックパックを背負う事になり、捨てて帰ろうかなと思ったくらいだ。『地球の歩き方』を持って旅をしていたが、通り過ぎた国のページは破って捨てた。それくらい、紙の重さがストレスになった。それでも今だに各マーケットで値段交渉の末に購入したものは手元にある。つづく...
という事で、今も古いものが好きなぼくが日々骨董市を巡り個人的な視点で集めた「VINTAGE OBJECTS vol.3」を開催します。2月10日よりLIKE THIS SHOPサイト内で販売開始します。おいでやす。
VINTAGE OBJECTS
https://likethissshop.myshopify.com/collections/vintage-objects