"ROOM NO.6"

事務所の下にカフェがある。そのカフェはギャラリーとしても使われる。ある日ウィンドウ越しに、普段の様子から一変したミリタリーテイストな空間が目に飛び込んできた。軍の放出品と思わしき担架やケースなどの什器。そこに整然と並べられた、遠目からでもそうだと分かる細部にまで愛情を注がれて作られたバックや小物たち。聞けば、ヴィンテージのミリタリーサープラスを一度解体し、それを素材にものづくりをしているという。それらのプロダクトが放つ存在感の理由が知りたくて、この“ROOM NO.6”というブランドを手がける直井さんに何度か話を伺った。その度に、何かを一緒に作りたいという思いがいっそう強まっていった。

"MILITARY SURPLUS"

ミリタリーサープラスとは、軍から民間に払い下げられた不要物資のことで、単純な余剰分やモデルチェンジの際、過去に使用されていたものなどが放出されている。国家予算を投じて作られたそれらのプロダクトは、その時代の先端技術が反映されるため質が良くタフで、機能性を重視した潔よいフォルムや実用性、時代を感じさせるヴィンテージのもつ風合いが愛されている。
60年代のイギリスでは、音楽やファッションを愛するモッズたちが米軍放出のミリタリーパーカー“M-51”を好んで着た。モーターサイクルで移動する彼らのスーツが汚れてしまわないように。また、ジョン・レノンがマディソン・スクエア・ガーデンでのコンサートで、ファティーグシャツを着たように、反戦運動やヒッピームーブメントを象徴するアイコンとしての一面も印象的だ。

STUDIO

ROOM NO.6のプロダクトは、隅田川のほとりにあるテーラーのような佇まいのスタジオ兼ショップで一点一点、直井さんの手によって作られている。東京大空襲も運良くまぬがれたという築90年の木造建築は、古き良きものを大切にするROOM NO.6の世界観にマッチしている。
スタジオには、60年代のSINGERの足踏 みミシンや、タキイのアイロンなど、シンプルで堅牢性の高そうな道具が並ぶ。また、奥の棚には、解体されたキャンバス生地、薄手のシャツ、テント生地、単色、迷彩柄、ナイロン生地などが、サイズ別にきれいに振り分けストックされている。棚を整理すると頭も整理され、インスピレーションにつながるという。

HAND WORK

作業はすべて手仕事で行われる。中でも、パーツごとに解体する工程がかなり手強いという。例えばバックの場合、基本はリメイクを必要とする部分の糸をほどいていくのだが、綿糸の劣化により縫製に歪みが出ている部分や、強度が弱い部分は一度全てバラすという。頑丈にかんぬきされた部分などもあり、ものによっては解体作業が全ての工程の半分以上の時間を費やすこともあるという。一日作業した次の日は手の疲労感が尋常ではないという。しかし、頭を休めながら無心で行える作業なので、頭を使うデザイン作業の息抜きにもなるのだとか。気の遠くなるような作業だけに、終えたときの喜びは大きい。

出来上がるプロダクトはさまざまだ。ダッフルバッグの底面を大胆に扱ったトートバッグや、アリスパックのポケットを取り除き、トップにジッパー、底にスエードを張ったリュックなど。アイデアは遊びの延長で生まれてくるという。
『素材の持つ価値をいかに壊さず、それ以上のものを作り上げられるか』その着想は、コーヒーを片手に新聞を読むようにじっくり時間をかけて、素材を眺め回すところから得るのだとか。そういったヴィンテージ素材への愛情と遊び心のある眼差しが、ミリタリーファンにとどまらず、さまざまなライフスタイルにフィットするプロダクトを生みだしているのだと感じた。

ROOM NO.6 × LIKE THIS

そして今回、ROOM NO.6とLIKE THISのコラボレーションが実現することに。60年代に盛んだった吊り編み機で、ふんわりと編み立てられたオーガニックコットンのオリジナルボディに、同年代に米軍から放出されたシャツやパンツの生地のポケットをあてました。ポケットの形状もまた、ジョン・レノンも愛用していた65年代以降のファティーグシャツを思わせるホームベース型で、60年代の確かな技術が息づくTシャツです。

ORGANIC COTTON MILITARY POCKET

OLIVE GREEN

OLIVE GREEN

米軍を象徴する定番のカラーコード "OG-107"(オリーブグリーン)のコットンサテンをあてたもの。滑らかさと不均一な味わいのある生地で、その後、ポリエステルとの混紡になる前の時代のもので、色あせなどの風合いも楽しめる一枚。

GREEN LEAF CAMO

GREEN LEAF CAMO

熱帯の特殊部隊用に2年間のみ使用されていたグリーンリーフカモ。その後のブラウンリーフ、ウッドランドカモへと引き継がれていく、カモフラのルーツとなる存在で、滲んだ風合いやリップストップの質感が時代を物語る。ジャングルを抽象化したグラフィックが帯びる熱帯雨林の生命力が白地に映える一枚。

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CUSTOM MADE MILITARY SURPLUS ROOM NO.6

SHOP & STUDIO : 135-0031 東京都江東区佐賀1-12-3
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  • HAND WORK
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